倒す人、倒される人

仕手、受けについて:
仕手(して)・・・技をかける人。演武の主人公。演武の内容を決める。
受け(うけ)・・・技をかけられる人。演武の準主人公。往々にして仕手よりうまい人がやると演武が映える。


流派や道場によっては仕手のことを取りと言ったりもするようです。
また、能とかでは主人公は仕手(シテ)、準主人公は脇(ワキ)と言いますけど、このことが関係しているのでしょうか?
能と武術にはけっこう共通点があります。

風姿花伝
風姿花伝
posted with amazlet on 05.10.27
世阿弥 野上 豊一郎 西尾 実
岩波書店 (1958/01)
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おすすめ度の平均: 5
5 史上まれに見る演劇理論
5 必須本
5 古今を通じて流れる日本人の「美」意識
世阿弥風姿花伝には三つの花という話で”時分の花”、”当座の花”、”真の花”というのがあります。
時分の花は若い頃の良さ、当座の花は修行を積んだ後の良さ、真の花は・・・いわゆる究極というものなのでしょうか?
碁で言うと神の一手?
これらはまさに武道で言う”守”、”破”、”離”に通じるかと思います。
はじめは型を守り、基本に忠実に稽古する。
次にそれを破り、型を自分のものにしてゆく。
最後に型自体を捨てまったく別のものに変化してゆく・・・・




・・・らしいです。
未だに”守”の私には型を破ることはできません。


話を世阿弥に戻します。
この三つの花は見かけを表していて、守破離は稽古に対する姿勢を表していると思います。
風姿花伝はびっくりするほど薄いので読むのは楽ですよ。