認識と見立て

武道、武術の稽古は見て覚える要素が多分にあります。

 見る > 解釈する > 体を動かす

という作業を続けることになります。
この中で特に大切なのは「解釈」の部分です。
見たままに動くということはかなり難しいことです。
普段の生活から認識自体を変化させる必要があります。


武術の稽古を日常に組み込むにあたって、必要なことは自身の「認識」を変化させることです。
稽古をして言う中でもっとも必要な要素はこの「認識」です。
日常の動作でも認識を変えるだけでそこに新しい意味付けがなされます。


武道・武術の考え方はかなり抽象的な部分があります。
そのため、自身を取り巻く状況が変化しても「見立て」が可能となります。
10のパターンに対して10種類の稽古をするのではなく、10の中から共通する1つの解法を稽古することになります。
同じ動き、同じ考え方で対処するならば状況を「見立てる」能力が必要になってくるわけです。
これは一つの技で事足りるということにつながります。