人間のフィードバック帯域

人とすれ違う時、その人の身体的な応答速度がよくわかります。
大概は互いに避けようとする動きになるのですが、相手が右に避けるか左に避けるかは分かりません。
したがって、相手の直前の動きを観察して次の動きを予測することになります。

認知 > 判断(予測) > 動作


というループを行うことになります。



実験

最近、次のような実験をしています。

  1. 人とすれ違う時に相手をよく観察する
  2. 右か左かに動く前兆が見えたらすぐに同じ方向へ動く
  3. 相手が一歩踏み出したらすぐに反対方向へ動いて避ける


この方法を用いると大概の人はよろけます。(すれ違った人、ごめんなさい。)
この原理が人を崩すヒントのような気がします。

人間のフィードバック原理

フィードバックによる制御は帰還のゲインが高すぎると発振を起こして不安定になります。
また、特にループの中に遅れ要素がある場合も発振してしまいます。
普通の人間は"動作"に大きな遅れ要素を抱えているのだと思います。
認識はしているけれど動けない状況です。


意識的に相手のフィードバックループを乱し、発振状態に移行させることが武術における崩しではないか?
これが今回の結論です。