上下分断

剣をつかうとき、腰の高さを一定にして動きます。
また、剣の切っ先も*1動かさないように構えて動きます。
上半身と下半身の動きは実際のところ関連してはいるのですが、それぞれがほぼ独立して動けるように稽古します。
上半身と下半身がそれぞれの動きを邪魔しないように動くわけです。


この上下の独立は現代の戦闘においても応用できると思うのですよ。
移動しながらの射撃では体の上下をなくし、相手を射線に入れながら動くことになります。
このときの体の使い方はほとんど剣術の場合と一緒になると思います。
現代において剣は役に立たないと感じるのは体の動きではなく技自体に目がいっているからだと感じます。
常に技自体ではなく体の動きに注目し、武器や状況が変化しても応用できるような稽古をしなくはもったいないと思います。

*1:この辺は流派によります。北辰一刀流では正眼で微妙にふらふらと切っ先を動かすそうです。たとえ切っ先を動かすにしても実際に自分と相手の正中線の意識がなくては本来の意味で切っ先を動かすことができないと思いますけどね。つまり、切っ先を動かさないようにできない限りは本来の意味で動かすこともできないと思います。