動作モデルとフィードフォワード制御

d:id:ch1248:20070207#p1への応答です。

  • フィードフォワード……前もって必要な情報、イメージを確保し、それに沿って定型的に行動する。行動中は何も考えない。(修正しない)
  • フィードバック……行動してから情報を取り入れ、修正を加える。修正する必要があるため、考えなければいけない部分が出てくる。(タイムラグ発生)

まず、行動や考えるという表現から注目しているタイムスケールが私と違うように思います。
私が今回注目したのは単一動作かつ1秒以下のタイムスケールでして、ほとんど無意識的にやっていることです。
大脳よりは小脳*1が関わっている部分でして、PCにたとえて言うならアプリケーションではなくOSのような部分での話です。
説明が足りず申し訳ありません。


で、自動化された(フィードフォワード化された)動作があるなら、技などの「一連の動作」も自動化できる、と考えてます。

(「自動化された動作」を複数集めて『一連の動作』にするのか、一つの「自動化された動作」を延長していって『一連の動作』にするのか、は判りませんが)

点から線にするようなイメージ、とでも言えばいいのかな。

技などの比較的複雑な動作を自動化するための制御について考えると、確かにそれらは短い単一動作の組み合わせであるだろうということには同意します。
制御応用的な分野になると思います。
全身の動きをひっくるめた、「動作のモデル」をあらかじめ構築しておいてそれを適宜使用しているという考えですね。


先ほど述べた「一連の動作(フィードフォワードされた動作)」が複数あって、

「その中から○○を選ぶ」という行為すら自動化(フィードフォワード化)されてることを「メタフィードフォワード化」と勝手に名付けてました。

「自動化されたもの」を選ぶ行為を自動化する、とでも言いましょうか。なので『メタ』って単語を入れました。

まず、確認しておきたいのはフィードバックもフィードフォワードも単に制御の方法であるということです。
「制御」自体が「自動化」のための技術なのでそういう言葉の使い方をしてしまうのもなんとなく分かりますけど。
確かに複数の「動作のモデル」を持っている人が状況に応じてその選択をも「自動化」しているということにはうなずけます。
ただ、これはフィードフォワード制御とは別物です。
このぐらいのタイムスケールになってくるとほとんどフィードバックの速さで十分なはずなので。



さて、個人的な意見になりますが、斬るあるいは突くといった短いタイムスケールでの単一動作には周りの状態に関わらず最適解が存在すると私は思っています。
それを実際に使えるようにするためにフィードバックによる柔軟性を持たせているのだと思います。
単一動作に注目したとき、フィードフォワード制御するために参照している信号というのはわりと変化が無いはずです。

*1:運動機能中枢は大脳にありますけど、全身の動きをうまく協調させているのは小脳です。