日本らしさ

とにかく外国の人に日本の文化や生活習慣に関することを理解させるのは苦労します。*1
私は中学生のときにこのことを身をもって知りましました。
(今も苦労してますが・・・。)
それからというもの日本人のアイデンティティとは何なのだろうと考えるようになり始めたんですよ。


その結果、日本文化の日本らしさってのは武士道と神道の二つに帰着すると今のところ私は結論づけています。
両方とも他の国には無く、日本独自のものです。
どちらかというと神道の影響の方が大きい気がします。
そもそも、神道は日本独自のもっとも古い信仰なわけですから後の文化に影響を与えたのは当たり前なのですけど。
神道は基本的に三つの領域に分かれます。


 1、自然崇拝
 2、祖先崇拝
 3、皇族崇拝


1は結構簡単に理解できます。
神道の特徴として何にでも神が宿るという考え方があります。
日本には八百万の神々がいるといわれていますが、物から現象にいたるまで神が存在していると考えられています。
日本人は日本の豊かな自然や自然現象に対して畏敬あるいは感謝を感じていたわけですね。
2は現在仏教にほとんど取って代られていますが、本来は神道に含まれていました。
氏神と言って特定の家あるいは地域で祭る神のことです。
厳密に言うと祖先神のみというわけではなくて、特定の土地を守護する神であるとした方が正確かもしれません。
3は日本の神話に詳しくありますが、まぁ天皇に対する尊敬のことですね。
神道では能力の優れた人、強い人が神として祭られることがあります。現人神*2と言います。
革命も取って代られることもなく、2600年以上続いてきたということはこれもまた日本独自と言えます。


日本の神道は人と神の距離が非常に近いです。
成立自体が人と自然との対話、人と人との対話から生まれたものなので当然なのですけれどね。


まずい、神道だけでこんなに書いてしまった・・・。
うちの流派*3って起源が神事にあるもんで自然と詳しくなってしまうのですよ。
では、武士道はまたいつの日にか書きますので。
結局何が言いたいかというと


ラストサムライ」作った人は日本のことぜんぜん分かってねーよ


ということです。
それはそうと、なまじ神道に詳しいと右翼だと思われる世知辛い世の中です。

*1:習慣の意味合いや日本人的考え方をする理由とか

*2:あらびとがみ

*3:剣術の流派。書物とかも神道色が強いです。